■これからスキャンが楽しくなります!

 おつかれさまです。@gorolibです。

 唐突ですが私はスキャンがイヤでした。何がイヤって準備が面倒だから。

 フラットベッドスキャナならば、どこからかひっぱり出してきてUSBケーブルをつなぎ、PCのスキャナアプリを起動してスキャンボタンをクリック。複合機ならばその場所へ行ってかちゃかちゃ操作してスキャン。

 スキャンされたファイルは固定フォルダに保存されているでしょうから、そのフォルダを開いて右クリック→Photoshopで開き、トリミングなど編集してどこかに名前をつけて保存する、ここまでです。はい、もうみなさまお察しの通り、毎回

 むがあああああっ!

 となってました。そこまではいつも一緒のことなんだから誰かやっといてよ!と。これができるようになりましたので、お知らせいたします。


■ フォルダー監視アプリ「Hazel」を使います

 DTP Transitさんのところで勉強させていただきました。
 参考:フォルダー監視アプリ「Hazel」とドロップレットで実現するプログラミングいらずの半自動ワークフロー - DTP Transit

 フォルダー監視アプリ「Hazel」を使います。Hazelというのはシェアウェアであり、お試しならば期間限定で無料です。
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流れは以下のとおり。

(1)Photoshopでドロップレットをつくる
(2)Hazelをインストールする
(3)特定のフォルダにHazelを設定する

■(1)Photoshopでドロップレットをつくる

 まずPhotoshopでドロップレットをつくります。ドロップレットというのはPhotoshopのアクションをアプリケーション化したものです。名前だけは知っていましたが、使うことなく今まで通りすぎてきましたが、やっと出会えました///

 単にドロップレットでいいのか「Photoshopのドロップレット」と呼んだほうがいいのか(他のアプリケーションにも存在する概念でいわゆるシステムの総称なのか)わかりませんが、とりあえずクドいのでドロップレットとしておきます。

 つくり方はカンタンで、まずアクションを作っておいて

 ファイル>自動処理>ドロップレットを作成

 にて、すでに作成したセットとアクションを指定して保存すればOKです。拡張子がappというファイルができますので、これがドロップレットとなります。

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 アクションの中身はお好みでよいと思いますが、私の場合はcmykに変換して背景をレイヤーにし、トーンカーブをつけてpsdファイルでデスクトップに保存(閉じない)というものにしています。
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まあ素材はワンソースマルチユースの時代ですので、CMYKに変更せずにトーンカーブ調整したいこともありますので、RGBのままのアクションも用意しています。


■(2)Hazelをインストールする

 次にHazelをインストールします。繰り返しますがHazelはシェアウェアであり、最初は無料で後に有料になります。downloadを押すと試用版が使えます。
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 参考:Noodlesoft – Noodlesoft – Simply Useful Software

 注意点はインストールすると「どこいったかわからない」点ですが(笑)、システム環境設定に入っています。起動するとツールバーに表示されます。

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■(3)特定のフォルダにHazelを設定する

 続けてHazelを設定します。HazelはmacOSで言うところの「フォルダアクションのお化け」という理解でよさそうです。
 私はスキャナー側の設定で「スキャンしたファイルを@scanというフォルダに入れる」ことにしているので、この@scanというファイルに設定をします。

 Foldersに設定したいフォルダを「+」で加え、さらにRulesの「+」でルールを追加するイメージです。
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 これが設定する画面。初期設定で「Newly Added Items」(アイテムの新規追加?)というRulesが入っているので、これをコピってきて「Do the following to the matched file or folder:」のところにドロップレットを設定します。

 具体的には「Open>with application:」に、先ほどのドロップレットを設定します。
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 これで「@scanフォルダにファイル追加されたらこのドロップレットが動く」という設定が完了しました。


■ すばらしくもかわいいアシスタントの誕生です!

 これですばらしくもかわいいアシスタントの誕生です!

 スキャナーボタンを押したらひとやすみ、香り立つコーヒーを淹れ、優雅に過ごしたあと、席に戻ればスキャンしたファイルがPhotoshopで起動し、さらにpsdファイルとして保存された状態で立ち上がっています。ばんざい!

■ 便利な使い方その1 Photoshopで起動したいものを投げ込む

 さらに便利な使い方は、これからPhotoshopで調整したいファイルはそのフォルダに投げ込め!ということです。Automatorで「そのフォルダに移動するfinderのサービス」を作っておけばさらにはかどるでしょう。


■ 便利な使い方その2 iPhoneカメラをトリガーに!

 またDropboxアプリのカメラアップロードを使えば、iPhoneで写真を撮っただけで、MacでPhotoshopが起動してpsd保存されるところまでを自動化できます。つまりこの一連の流れをマクロととらえれば、

 これにはHazelでDropboxのカメラアップロードフォルダを設定する必要があり、またiPhoneにごっちゃり写真がある状態で「Dropboxのカメラアップロードをオン」にすると、ぐわーっと全部連携しはじめますので、要注意ですが…

 必要なものだけを共有メニューからDropboxに連携するのがベターかもしれません。


 お役に立てれば幸いです!ではでは出羽の海。


(追記180203)
自動スキャンのマクロのトリガーをUSB Device Triggerにしてみました!つまりフラットベッドスキャナをUSB接続した瞬間にマクロが起動する(!)という、ちょっと感動ものでした(すみません、感動の閾値がひくいもので…^ ^)
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なお、with exact name の中身は、

 このMacについて>システムレポート>ハードウェア>USB

の該当項目(コロンの前まで)を正確にコピってください!

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