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■企業秘密でしたが公開します!
(大げさですね…)

おつかれさまです。GOROLIB DESIGNです。

今回はデザインに入る前にやっておきたい工程をご提案いたします。

もしかしたら別名で似た概念があるかもしれませんが「自称オリジナル」としてご承知おきください。

本当は秘密にしておきたかったのですが、クライアント様にも広くお伝えしたほうがベターと考え、書き綴る次第です。

■「いったいこれは何だ?」の問いかけ

デザインに入る前に「いったいこれは何だ?」の問いかけを行います。

安心してください。10分でできますので。

依頼のデザインは商品なのかサービスなのか。何という名前か。名前から内容は伝わるか…など。

んで、これをもれなく考慮するには、5w2hを使います。これはマーケティング手法のひとつですが、私はもう少し項目を増やして、

6w3h

として「構造分析」と呼んでいます。名前がカタすぎるのが難点ですが…。

なお、マンダラチャートには全く関係ありませんが、全9項目で3×3になりますので、こんな図を作って埋め込んでいきます。手書きでかまいません。

ちなみに私の場合、異なる切り口から2種類が必要です。

(1)媒体の構造分析シート
(2)内容の構造分析シート
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※最初のころは1種類でやっていたのですが、どうもしっくりこなくて、「ああ、よく考えたら2種類必要じゃん!」とあるとき気がつきました。

※熱さまシートみたいなので、ネーミングは募集中です(笑)。

※whyには「目的とねらい」がありますが、商業デザインの場合はねらいは自明(=売上アップ)ですので省略しています。

■構造分析の内容

以下、構造分析の詳細です。「いったいこれは何だ?」をていねいに解きほぐすと下記のようになります。

1.媒体の構造分析
━━━━━
1-1.what(これは何)…リーフレット?ポスター?サイズは?用紙は?
1-2.why(目的)…販促?告知?電話してもらう?メールしてもらう
1-3.where(どこで使う)…掲示?配る?常設?
1-4.who(だれがやってるの)…販売元・主催者
1-5.whom(ターゲットは)…男性?女性?年齢は?背景は?
1-6.when(いつ)…いつから配るの?
1-7.how(どうやって)…手渡し?置いてくる?
1-8.howmuch(いくら)…この媒体自体はいくらなの(たいてい無料ですが)
1-9.howmany(何回)…1回限りなの?


2.内容の構造分析
━━━━━
2-1.what(これは何)…この商品(サービス)はいったい何なの?
2-2.why(目的)…この商品(サービス)でどんないいことがあるの?
2-3.where(どこで)…開催場所・販売店・システム環境など
2-4.who(だれがやってるの)…1と同じ(省略)
2-5.whom(ターゲットは)…1と同じ(省略)
2-6.when(いつ)…イベントなら日時、キャンペーンなら期間
2-7.how(どうやって)…申し込み要領・商品の使い方
2-8.howmuch(価格)…この商品(サービス)はおいくら?
2-9.howmany(何回)…キャンペーンならまたやるの?何回やるの?


いっやめんどくさ!と思うなかれ。遅くても10分で終わります。これがデザインの拠り所となり、ゆるぎのない原点となります。

これをやっておかないと、あとでデザインがブレます。デザインがぶれたときのロスは何日分にもなります。最初の10分なんて真夏の一秒です(古っ!)

作ったらクライアント様に確認してもらいます。手書きスキャンでもなんでもいいんです。ここで相互理解を深めておくと、校了までの時間は何十分の1にもなります。逆に言えばこれをやっておかないと、迷走します。

■ホントに自明かを心から確認する

「いやチミチミ〜、こんなもの書かなくても自明だぞよ!」

という方もいらっしゃるのですが、意外や意外「あれ?ターゲットって誰だっけ?」なんてことが、リーフレットを作る段階であぶり出されたりします(それはそれで問題ですが…)

いくら自明であっても作ったほうがよいです。10分でできますから。

例えばターゲット。ここで明確にしておくことにより、表現は全くことなります。

例えばメールサービスとして、そのターゲットが

・PCは使えるか?スマホは使えるか?
・E-mailは知っているか?
・Webメールとの違いを知っているか?
・G-mailは知っているか?

などの項目によっては中身の表現が全く変わってきます。


何より大事なのはクライアントとの相互理解。これがないと私は仕事ができません!


ではでは出羽の海。